恵まれた体格はプレゼントできるか?ジュニア選手の体作りに必要なもの

引用元:ジュニアサッカーNEWS

当たり負けしない「恵まれた体格」と敏捷な体を作るために、ジュニア選手には何を食べさせたら良いのでしょう。スポーツ店を見て回ると、栄養補助食品としてダントツで目立つのが「アミノ酸」です。

目次

1 プロテインはなぜ二番手になった?
2 アミノ酸の役割
3 子どもの体内では作れないアミノ酸がある?
4 成長ホルモンを直接摂るのはNG?
5 小さいうちこそアミノ酸を
6 今の平均身長が「過去のもの」に?
7 最後に

プロテインはなぜ二番手になった?

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ちょっと前まで、スポーツ少年の栄養補助に良いといわれていたのが「プロテイン」です。

プロテインと言えばタンパク質。体を作り、筋肉のもとにもなるタンパク質は、今や栄養補助食品としてはアミノ酸に押され気味です。

理由は、その即効性にありました。
プロテインは、体内に入るとペプチドに分解されます。

ペプチドとは、アミノ酸が決まった順番でつながっている状態のことです。ペプチドは、さらに分解されてアミノ酸にならないと栄養として使うことはできません。

プロテインからペプチドに分解されるまでに5~6時間。ペプチドからアミノ酸に分解されるまでには1~2時間かかります。

プロテインを飲んでから合計6~8時間経たないとアミノ酸として体の中で働くことができないといわれています。

アミノ酸の状態で摂取すると、分解する過程が不要のためすぐに体内に吸収されます。迅速にアミノ酸を補給したい場合はアミノ酸、ゆっくりと体作りのためにアミノ酸を補給したい場合はプロテインという使い分けが必要です。

最近最も競技人口が増えてきているマラソンは、速やかなアミノ酸補給を必要とするスポーツです。体つくりのためのプロテインよりも、アミノ酸製品のほうが目立つのは、そのような背景もあるからではないかと考えられます。
アミノ酸基礎知識(日本アミノ酸研究会)

アミノ酸の役割

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アミノ酸は、三大栄養素と言われる炭水化物、脂質、タンパク質のうち、タンパク質を構成する栄養素です。さまざまな働きがあるのですが、大まかに分けると次のようになります。

赤字は必須アミノ酸、青字は非必須アミノ酸です。

必須アミノ酸は体内で合成できないので食事でとる必要があり、非必須アミノ酸は体内で合成できるものです。

オレンジの文字があります。こちらは、「条件付き必須アミノ酸」と言います。条件付き必須アミノ酸が、子どもの生育の鍵を握ります。

役割①免疫力向上効果

細胞を作るのに欠かせないのがアミノ酸です。細菌やウイルスから細胞を守る働きを高めてくれます。種類としては、アルギニングルタミンなどがこの役割を担います。

役割②体力や筋力を向上させる効果

筋肉のもとになったり、傷ついた筋肉を修復したり骨を伸ばしたりする成長ホルモンの分泌に関わります。ロイシン、イソロイシン、バリンアルギニングルタミンなどがこの役割を担います。

役割③脂肪燃焼を促進させる効果

基礎代謝を上げることによって脂肪の燃焼を促進する効果があります。リジンプロリン、アラニンアルギニンが担います。

役割④集中力を向上させる効果

脳の活性化、認知症の予防にも効果が期待されています。セリン、チロシンアルギニンフェニルアラニン、イソロイシングルタミンがこの役割を担います。

役割⑤リラックス効果

人間の情緒を安定させ、充足感を感じさせるセロトニンの分泌を助けます。トリプトファンが担います。

役割⑥美肌や美髪効果

コラーゲンのもととなり、肌や髪、爪に到るまで美しく整える働きをします。プロリン、ヒドロキシプロリンアルギニンシステイン、オルチニンなどがこの働きを持ちます。

赤字は食べないと体内に入ってこないもの、青字は食べなくても作られるものです。青字は体内で作れるものなので、作る機能が低下してくる(老化)と、衰えます。赤字は食べないと入ってこないものです。

身長を伸ばして体格を作り、集中力を付け、情緒を安定させる…この3つの体の力は、「食べなければ発揮できない」といえます。

必須アミノ酸についてもっと詳しく知りたい方はこちら
必須アミノ酸:参照サイト日本理化学薬品株式会社
非必須アミノ酸:参照サイト日本理化学薬品株式会社

子どもの体内では作れないアミノ酸がある?

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必須アミノ酸と呼ばれる9種類のアミノ酸は、子どもや乳幼児では「10種類」とされます。子どもや乳幼児は、大人より少ない数のアミノ酸しか合成することはできません。

子どもの場合に体内でつくれないアミノ酸がアルギニンです。

アルギニンには、
・筋肉を構成する筋タンパクの増強
・脳下垂体を刺激して成長ホルモンの分泌を促す効果
・血管を拡張し動脈を柔軟にする効果
・免疫力を高める効果
があります。

アルギニンは「条件付き必須アミノ酸」という分類をされています。

大人になると、アルギニンは体の中で作れるようになっていきます。

ですが、大人でも大きなけがをしたときや高いストレスにさらされる時は体内で作られる量では足りません。

子どもだけでなく大人にも必要なアミノ酸がアルギニンなのです。

アルギニンの持つ作用(参照サイト:協和発酵バイオ)
アルギニンの基礎知識(参照サイト:プレワークアウト研究会)

成長ホルモンを直接摂るのはNG?

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成長ホルモンは、脳の下垂体から分泌されるホルモンです。身体の脂肪の量やエネルギー利用の状態を調節する働きを持っています。

成長ホルモンはその名の通り骨の発達を促して身長を伸ばす役割を持つだけでなく、運動やケガによって傷ついた筋肉を修復する役割があります。

一般に、小児期には背を伸ばす作用があり、成人になってからは筋肉や骨や皮膚を強くする作用があることがわかっています。

成長ホルモンは年齢とともに分泌が減ります。10年ごとに約16%ずつ減り、加齢とともに減りすぎるとメタボの原因になります。

成長ホルモンの話(参照記事:日本医科大学)

背を伸ばしてくれるなら、成長ホルモンを直接摂取すればよいではないかと言う疑問が出ます。

しかし、成長ホルモンはタンパク質ですので、口から摂取しても胃で分解されてしまうのです。

成長ホルモンは体内で合成してもらうしかないのですが、成長ホルモンが身長を伸ばす効果があるのは、骨年齢が男子15歳、女子14歳になると成長ホルモンに骨を伸ばす効果は無くなります。

骨年齢とは実年齢とは別に、骨の成長による年齢のことで、手のひらのレントゲンで診断することができます。
成長ホルモンの適正使用に関する見解(参照サイト:一般社団法人 日本内分泌学会)

小さいうちこそアミノ酸を

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すくすくと育つためには、小さいうちにアミノ酸を十分に摂取する必要があります。

9歳の子どもの必要とするアミノ酸量は、40歳の大人が必要とするアミノ酸量よりも多いのです。だからこそ、毎日の食事は大切です。

アミノ酸を摂るには、良質のたんぱく質を摂る必要があります。アミノ酸が不足してしまうと、免疫力が下がり、疲れやすく、集中力が低下するということが考えられます。女子の場合は、貧血やめまいなども起きうるとされています。

アミノ酸にはどんな効果・効能がある?(参照サイト:サプリメント大学)

毎日の食事だけでは補えない部分が出てくるときは、信頼できるサプリメントで補うことも一案です。政府の方針により、働く女性を増やそうという試みが次々になされています。

専業主婦の数はどんどん減りつつあります。そんな中でいつもいつも満点の食事を出すことは、至難の業になっているのではないでしょうか。

では、どのようなサプリメントを選べばよいのでしょう。

成長ホルモンの正常な働きをサポートするアミノ酸も、単体での摂取はおすすめできません。

アミノ酸は、単体で摂るよりも全体的なバランスを考えて摂るほうが効果的だといわれているのです。

実際、アルギニン単体にはスポーツの能力を向上させる効果や成長を促進させる効果は見られない、アレルギー症状も考えられる、と国立スポーツ科学センターは述べています。

(参照サイト:国立スポーツ科学センター)

なので、サプリメントとして特化して摂取するには、単体のアルギニンは子どもには不向きだといえます。

ポイントとしては、アミノ酸がバランスよく含まれていること、ある年代に特化されていることがよいサプリメントの条件です。

15歳以下は、薬でも大人と同じ摂取量は認められません。15歳以下と15歳以上は、体内で合成される栄養素の量も種類も違います。

サプリメントで毎日のアミノ酸摂取を助けるのなら、この2つのポイントはぜひ押さえていただきたいと思います。

今の平均身長が「過去のもの」に?

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戦後60年で、平均身長は男性で11㎝、女性で19㎝も伸びました。単純計算で、10年で2~3cm近く平均身長が伸びていることになります。

戦後から10~20㎝大きくなっている現代の大人でも、「今の子は足が長い」「背が高い」という感想を誰しも持ったことがあるのではないでしょうか。

身体は、遺伝的要因だけでなく、生活習慣によっても作られます。現に、新体操で選手を、バレエでプロを目指す子どもたちには、「正座をさせるな」「椅子中心の生活に」という指導が保護者に与えられます。生活習慣によって体つきは作られていくという一例です。

今の大人が子どもだった時よりも、生活は欧米化しています。さらに身長が伸びてもおかしくありません。

現在の平均身長は、男性成人で171㎝、女性成人で158㎝です。ですが、今のジュニア選手たちが身長が止まる5~10年後、平均身長はこれよりも2~3cm高くなる可能性もあるということです。

小さいころの体作りは、小さいうちしかできません。背が伸び切ってしまう前に、アミノ酸のバランスを心がけて丈夫で立派な体格を作るサポートをしてあげてください。

まとめ

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身長に特化してスポーツを眺めてみると、面白いことが分かります。

例えば、リオオリンピックの選手団の中で、一番男子の平均身長が高かった競技は何でしょう?

答えは、水泳の181.3㎝です。次いでセーリング、ラグビー7人制と続きます。ここまではすべて180㎝台です。ちなみにサッカーは176.3㎝でした。

女子では?
一番高かったのは、167.6㎝だった新体操です。次いで、ボート。3番目がシンクロナイズドスイミングです。

安定の強さを誇る水泳、久々のメダルとなったシンクロナイズドスイミング、これも久々の入賞だった新体操を初め、体格も世界レベルになると結果もついてくるのではないかと思わされます。

子どもの身長や体格を気にかけてあげられるのは中学生年代くらいまで。良い種まきをたくさんしておいてあげたいものですね。