「お父さん、もしくはお母さんの身長が高いから子供も背が高くなる」とか「親が低いので背が低いまま」なんて話がよく聞かれます。
しかし、実は子供の身長と親の身長は遺伝するのか、ということはまだ詳しくわかっていないのが現状です。
少なからず関わりがあると考えられている今、どこまで分かっているのかをご紹介します。
遺伝による影響は2割程度!
子供の身長が高くなるのか低くなるのかは、遺伝による影響は2割程度だという研究結果が出ています。
これはマサチューセッツ工科大学およびハーバード大学の研究者が、約25万人のデータを集めた研究結果で、最新の情報ということです。
2割は遺伝的要因も関係してくるということですが、これは両親だけのものではなく祖父母やそのまた祖父母からの遺伝的要因も影響するそうです。
8割はそのほかの理由による!
「遺伝的要因は2割程度」という研究結果に驚いた人もいるかもしれません。
しかし実際のところ、身長が伸びる残り8割の要因は、遺伝に左右されないそのほかの理由によるものなのです。
たとえば、両親や祖父母の身長が低いのに、子供は平均身長以上に大きくなることもあります。
逆に両親とも170cmを超える高身長家系なのに、子供は平均身長以下だったり。。。
生活習慣を見直したりスポーツなどに取り組んだ結果「身長が思っていた以上に高くなった!」ということも珍しくありません。
最近の研究では、食事や睡眠、運動などをバランスよく行い、「成長ホルモン」や「甲状腺ホルモン」をしっかりと分泌させることが効率の良い成長につながるといわれています。
両親のどちらの遺伝が強い?
一体、父親と母親のどちらの遺伝が強く表れるのでしょうか。
少し前だと、「顔が似ているほうに身長も似る」なんてこともいわれていましたが、研究結果によると顔を似せる遺伝子と身長を決める遺伝子は全く別のものであることがわかっています。
そのため、顔が似ているから身長も似る、ということはないようです。
どちらかというと、父親よりも母親の身長が遺伝しやすいのではないか、ということがいわれている程度です。
子供の身長は計算で知ることができる?
あくまで目安ではありますが、親の身長から子供の将来の身長を予測することができます。
男の子の場合
(父親の身長+母親の身長+13)÷2+2
女の子の場合
(父親の身長+母親の身長-13)÷2+2
目安のひとつとして、一度計算してみるのも良いでしょう。
「親が低いから子どもも低いまま」
このような決めつけを行わずに、子ども自身の可能性を信じてあげてはいかがでしょうか。
子供の可能性を伸ばしてあげるために、ご家庭で取り組めることもあると思います。
食事・睡眠・運動など、ご両親の協力で子供の成長環境をサポートしてあげましょう。