油(脂質)は非常に重要な栄養素
「子供にとって油は非常に大事な栄養素である」
まずこれが結論になります。
ジュニアアスリートにとって油(脂質)は非常に重要な栄養素になり、まずは子供に必要なエネルギー源となってくれます。
このエネルギーがなかなか摂りきれないことで、低エネルギー状態になります。
また、脂質が摂れないと発育に悪影響を及ぼすこともありますし、脂溶性ビタミンの吸収も悪くなりますし、身体の抵抗力も悪くなりやすいです。
ただ脂質をとるにはポイントがあります。
それは「脂質の種類」です。
種類をしっかり知り、質の高い脂質をとることが非常に重要になります。
ではジュニアアスリートに必要な脂質の種類をご紹介します。
摂りすぎ注意である「飽和脂肪酸」
特徴は、固形のものが多く、乳製品、牛脂、ラード、肉類の動物性脂肪に含まれているものです。飽和脂肪酸は、脂肪酸(炭素構成)の長さによって下記の3種類に分類されています。
・中鎖脂肪酸
・長鎖脂肪酸
です。
食べる習慣が多い乳製品、牛脂、ラード、肉類の動物性脂肪は、長鎖脂肪酸です。
よく最近聞くMCTオイルは、中鎖脂肪酸だけを抽出した代表的な食品です。
中鎖脂肪酸は、消化吸収されるとすぐに肝臓に運ばれ、分解されてエネルギーを生み出しやすいです。そのメリットがあって、アスリートが注目しているものになります。
ですが、あくまで飽和脂肪酸なので、過剰な摂取は避けましょう。
多くのお子様は乳製品やお肉などを多くとる傾向がありますので、飽和脂肪酸は無意識のうちにとっている方が多いです。
ですので、プラスしてとろう!と伝えることは栄養サポートしていても少ないことの方が多いです。
積極的にとりたい「不飽和脂肪酸」
不飽和脂肪酸は、常温では液状で、植物油に多く含まれています。
様々な種類がありますが、皆さんに意識していただきたいのが、不飽和脂肪酸の中でも必須脂肪酸である、n-3系脂肪酸です。
このn-3系脂肪酸は、青魚に多く入っているものです。
青魚に多く含まれているDHA(n-3系脂肪酸)が脳の発達に重要であることが報告されています。脳で様々なことを決断、判断していきますので、スポーツにも非常に大切ですよね。
ぜひ積極的な油の摂取は、n-3系脂肪酸を意識してみましょう!
油はあまりよくないよね?の問いには、NOです。
子供は多くのカロリーが必要になります。
そうなると油は味方につけていくことが大事です。
ただ、油が飽和脂肪酸だけになるようだと子供の成長にはよくないので、n-3系脂肪酸もしっかり摂っていけるように、青魚や亜麻仁油やえごま油を積極的に摂っていきましょう!
ジュニアアスリートのサポートをしているとよく聞かれるこの質問。
間違った捉え方をされている方も多いように感じましたので、ぜひ油の正しい知識を得てもらいたいなと思います。