自分が貧血の自覚がある人は少なく、「隠れ貧血」になっていて全然気づかなかったという選手を何人もみてきました。
また、成長しながら運動するジュニアアスリートは意外とこの症状になっている人も多く、貧血だと自覚のない隠れ貧血も多いのが現状です。
今回は『アスリートに多い貧血』について触れていきます。
ジュニアアスリートに多い隠れ貧血について
ヘモグロビンの7割が鉄分であり、その鉄分が不足していく「鉄欠乏性貧血」が代表的な貧血です。貧血になると全身の細胞に酸素が行き渡りにくくなり、様々な症状が出てきます。
それが貧血の代表的な例であるめまいに繋がったり、疲労感や倦怠感などの症状が出てしまいます。貧血の指標として、血液検査を行い自分の鉄分の値やフェリチン(貯蔵鉄)の値もチェックしておくと良いでしょう。
家で指先から簡易的に血液を採取して調べる方法もあるので、病院にいくタイミングがない方や、注射に抵抗感がある方はこのような検査もお勧めです。
・男性14.0g/dl 以上
・女性12.5g/dl 以上 必要
・男性30ng/ml 以上
・女性20ng/ml 以上 必要
・70μg/dl以上 必要
*スポーツ内科のデータを参考にしています。
■立ちくらみ ■肩こり ■寝起きが悪い ■むくみ ■動悸、息切れ ■頭痛 ■生理不順PMS ■氷が食べたくなる(口腔内の温度が上がり無意識になる行動)■注意力低下 ■集中力低下 ■腰痛 ■顔色が悪い ※などなど多く当てはまる方は要注意です!
貧血を解決する上でのメリットと流れ
■ 疲れにくくなる
■ 体力がもつ
■ 集中力が増す
【食事のポイント】
血液のもとになるタンパク質。これが足りていないと血液そのものが作られにくいため、貧血になりやすくなります。
食品:肉、魚、卵、大豆製品
酸素を運ぶために必要な鉄分。しっかり摂っていきましょう。鉄には、比較的吸収されやすいヘム鉄と、吸収しにくい非ヘム鉄があります。
食品:ヘム鉄(赤身が強い肉や魚)レバー、砂肝、鰹、鮪など
食品:非ヘム鉄(あさり、しじみなどの貝類、ひじき、ほうれん草、小松菜など)
鉄分の吸収を助ける大切な働きをしていきます。ビタミンCは水溶性のビタミンで十分に足りている選手が少ないので、積極的に摂っていけるといいです。
食品:野菜、果物、芋類
積極的に食事から意識していきましょう。
この問題に向き合うだけで大きなパフォーマンス向上に繋がった選手も多いです。また、鉄分を意識することで伸び悩んでいた記録が出たり、身体が大きくなった選手も私の周りでは多く見受けました。
選手からは「盲点だった」とよく言われます。身体の不調に悩んでいる選手は、一度自分が貧血になっていないか疑ってみてもよいかもしれませんよ。
「なんか最近疲れるな…」そうやって悩んでいる選手!もしかしたらそれは貧血が原因かもしれません。