アスリートは「身体が資本」です。
その身体の土台作りに食事は切っても切れない関係があります。また成長期である小中学生は、成長するための栄養素と運動するための栄養素とたくさんの栄養素をとらないといけません。
そうなるといかに賢く摂っていくのかが大事になります。今回は「成長期のアスリートたちに必要なこと」をお伝えします。
今の時期の食事が未来の身体を決める!?
スキャモンの発達・発育曲線は見たことありますでしょうか?
これを見ると、0~12歳で神経型はピークを迎えます。脳や神経系をしっかり発達させることは、子どもたちが知能や集中力、協調性などを身に付ける手助けに繋がります。大事な脳と神経系をしっかり発達させるためにはこの時期が大きなカギを握るのです。
ではこの大事な時期に食べてほしいポイントをお伝えします。
しっかり糖質は食べられているか?
糖質は身体のエネルギー源。身体を動かすために必ず必要な栄養素になります。
また糖質は、脳のエネルギー源になりますので、集中したり、何かを判断したりするのにも必要な栄養素です。これらが足りないのはアスリートの基本が足りないのと一緒ですね。
食品でいうと「米・パン・麺・果物・根菜類・砂糖」など多くの食品があげられます。
砂糖はどうしても血糖値の上がり方が急上昇しやすいです。
しっかりごはんやパンや麺などを食べて、血糖値を緩やかに上げて、持続性を持たせてあげましょう。それが例えばサッカーやバスケなど長く走り続けるスポーツにも生きてきますし、脳に働きかけて集中力や判断力をしっかりあげていくことにも繋がります。
油は質にこだわって
脳は水分を抜くと6割が油。脂質がすごく大事な栄養になります。
脳の構成成分だけでなく、1つ1つの細胞膜の成分にもなりますしホルモンの材料にもなります。そんな脂質ですが、どんな脂質でもとればいいというわけではないです。脂質にはたくさんの種類があるので、その「質」にこだわることが大事です。
ポイントは身体で合成できない必須脂肪酸をしっかり摂っていくこと。身体で合成できないのであれば、しっかり食事からとっていく必要がありますね。
・オメガ3系脂肪酸・・・亜麻仁油、えごま油、青魚・サーモンのお刺身、ナッツ類
・オメガ6系脂肪酸・・・植物油、加工食品の油全般
どちらも摂る必要があるのですが、どうしてもオメガ6が多く摂取しがちです。
ですので、積極的にオメガ3の油を意識していきましょう。肉よりの食卓であれば、魚の頻度を増やしてみるのも良いですし、ナッツ類をサラダやお浸しなどにパラパラしてみても良いかと思います。
また、加熱用油でオメガ3系の油をつかうのはお勧めできません。加熱に弱いのがオメガ3系の油の弱点です。そんな時は、オメガ9系のオリーブオイルなどを使うのがお勧めです。
オメガ9系のオリーブオイルは、身体で合成できる脂質になりますが、酸化しにくく加熱調理に向くという特徴があります。身体を酸化させることは良くないので、注意していきましょう。
タンパク質を毎食しっかりと!
タンパク質は身体を作るうえですごく大切な栄養素です。車でいう車体のようなもの。筋肉や臓器や血液などの素になる栄養素です。
タンパク質が多く摂れる食品は「肉・魚・卵・大豆製品」になります。「摂れてる!」と思いがちなのですが、意外と不足していることもあるのです。
例えば、朝食をパン1枚で終わらせてしまったり、夕飯をパスタやラーメンなどの麺類だけにしてしまったりするとタンパク質はなかなか摂れていません。
パンなら、そこに卵料理やヨーグルトなどをつけてあげましょう。麺類も魚介類多めのパスタにしたり、鶏肉や豆類を入れたサラダやスープをつけてあげたりしてもいいですね。
タンパク質の必要量は、体重1kgあたり1.5~2g。
以上まずはポイント3つをお伝えしました。