食物繊維ってどんな働きがあるのか
食物繊維は大きく分けて2つの働きがあります。
まず1つが整腸作用です。便秘の予防や改善などに働き、腸内環境を整えます。これは、アスリートの体調管理においても大事なことです。
最近の研究では、トップアスリートの腸内細菌は、多様性があり、バランスが良いということが分かっています。しかし、お腹にガスがたまっていたり、お腹が張ったりするなどの不調は、よいコンディションを維持できません。
腸内環境が悪化すると、栄養の吸収も悪くなりますし、ホルモンも分泌しづらくなります。
また、もう1つはが、胃の中に留まる時間が長いため、消化吸収のスピードを遅くする作用があります。その結果、糖分や脂肪の吸収を穏やかにし、余計な脂肪を蓄えないようなケアにも繋がります。
どんな食品に食物繊維は多く入っているのか
食物繊維は、雑穀米などの穀類、野菜類、果物類、海藻類、きのこ類、ナッツ類などです。
上記の働きを見て、アプローチをしたい方や、これらの食品をあまりとっていない方は、不足気味の可能性がありますので、意識してみてくださいね。
食物繊維は、身体にとって必要なものです。ただ、食物繊維は、胃の中に留まる時間が長いため、消化吸収のスピードを遅くする作用があるため、練習や試合の直前に食べる食事には食物繊維を控えたほうが良いです。
また、夜遅くの食事で食物繊維の多い根菜類の野菜や海藻類やキノコ類を過剰に食べすぎもあまり良くないです。夜遅くの食事はなるべく消化によいもので、内臓系を早めに休ませてあげることも大事です。
過敏性腸症候群について
過敏性腸症候群(IBS)という病名を聞いたことあるでしょうか?
近年、耳にすることが多くなってきた「過敏性腸症候群」とは、腫瘍や炎症等の異常がないにも関わらず、腹痛・膨満感等の不快感・下痢・便秘・おなら等の症状が数カ月以上続くものです。
詳しいメカニズムはまだ解明されていない点もありますが、不規則な生活習慣や、心配・不安・緊張・プレッシャーなどの精神的ストレスが自律神経のバランスを乱し、排便のリズムが崩れるなどの可能性が言われています。
そういった場合は、腸に刺激を加える「食物繊維をあえて控える必要がある場合」があるのです。便秘や下痢などでお腹の不調が多い=整腸作用のある食物繊維!といきがちですが、こういった可能性もあるため、続くようでしたら一度診察を受けることをお勧めします。
以上、食物繊維についてまとめました。